IT導入補助金申請に関して

グループ 16307 IT導入補助金の概要

IT導入補助金の目的は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツール(ソフトウェア、サービス等)導入経費の一部を補助することで、業務効率化・売上向上を支援するものです。
通常枠は、ソフトウェアの購入費や導入関連費用に適用される補助金となり、そのプロセス数によって、A類型、B類型に分類されます。
JOB ScopeはA類型となりますので、補助率は1/2以内となり、30万円~150万円未満の補助金が支給されます。

グループ 16307 IT導入補助金の対象者

補助金の支給対象は中小企業となります。
中小企業の範囲は業種などによって異なりますので、自社が補助対象となる業種の事業規模かどうかを確認してください。

グループ 16307 法人の場合の必要書類

法人がIT導入補助金を申請する際に必要な書類は
「履歴事項全部証明書」「法人税の納税証明書(その1またはその2)」の2点です。

履歴事項全部証明書

法人の申請で必要となる履歴事項全部証明書は、申請日から3ヶ月以内に発行されたものを添付してください。また、登記事項証明書には複数の種類がありますので、必ず履歴事項全部証明書であることを確認してください。

法人税の納税証明書(その1またはその2)

法人税の納税証明書は全6種類(その1~その6)までありますが、IT導入補助金の申請で必要なのは「その1」もしくは「その2」です。税目は法人であれば「法人税」、個人事業主であれば「所得税」です。また、有効となる書類は直近分のもの、かつ税務署の窓口で発行されたものに限られます。過去年度の証明書は無効となります。尚、PDF形式で印刷されたものに限り電子納税証明書も有効です。電子納税証明書を発行する場合は「e-TAX」で請求申請を行ないます。


※納税証明書の交付請求手続に関する詳しい手順は以下を参照ください。
設立初年度の事業者の場合、まだ事業者としての納税を行っていないため、納税証明書が用意できません。代替となる書類は認められていないため、実質的に設立初年度の事業者はIT導入補助金が利用できないことになります。

※設立初年度の事業者の場合、まだ事業者としての納税を行っていないため、納税証明書が用意できません。
 代替となる書類は認められていないため、実質的に設立初年度の事業者はIT導入補助金が利用できないことになります。


グループ 16307 IT導入補助金の必要準備事項

IT導入補助金の申請に際し、上記の必要書類と合わせて以下2点の準備も必要となります。

「gBizIDプライム」アカウントの取得

IT導入補助金の申請手続きは電子申請のみのため、gBizIDプライムアカウントの取得が必要です。gBizIDとは中小企業向けの様々な行政サービスを1つのアカウントで利用可能とするシステムです。
尚、gBizIDのアカウントにはウェブサイトへの入力のみで登録できる「エントリー」と、登録に申請書や印鑑証明書の提出が必要な「プライム」があります。IT導入補助金の利用で必須となるのはプライムアカウントです。登録完了まで2~3週間を要するため、早い段階での申請が必要です。

SECURITY ACTIONの宣言

IT導入補助金の申請書ではSECURITY ACTIONの自己宣言ID入力が求められます。SECURITY ACTIONとは中小企業や小規模事業者が情報セキュリティ対策に取り組むことを宣言するための手続きです。手続きは以下のサイトにて簡単に行なえます。
尚、SECURITY ACTIONには「一つ星」と「二つ星」がありますが、IT導入補助金の申請においてはどちらでも構いません。

「みらデジ」の「経営チェック」

「みらデジ」ポータルサイト内にgBizIDで登録し、「経営チェック」の実施が必要となります。 「みらデジ」は、中小企業庁が実施する中小企業・小規模事業者等の経営課題をデジタル化により解決することをサポートする制度となり、申請時の経営チェック画面にて必要情報の登録が必要となります。

グループ 16307 IT導入補助金の申請書作成手

他の補助金と違い、IT導入補助金は支援事業者と共同で申請書を作成していくこととなります。
ここでは補助金申請者に関わる項目に限定して説明します。

手順1:招待メールのURLからマイページを開設

IT導入補助金の申請手続きは支援事業者からの招待メールを受け取ることから始まります。招待メールに記載されているURLから申請マイページに移行するので、事前に取得していたgBizIDアカウントでログインしてください。

手順2:基本情報を入力

以降は画面上の指示に従い各項目を入力していきます。先ずは会社の基本情報です。会社名や所在地、業種、資本金、従業員数など、各項目に入力してください。
尚、業種コードは日本産業分類の細分類コードを入力してください。コードが不明な場合はウェブサイト「e-Stat(政府統計の総合窓口)で検索できます。

手順3:SECURITY ACTIONの自己宣言IDを入力

SECURITY ACTIONの自己宣言IDを入力事前に取得しているSECURITY ACTIONの自己宣言IDを入力します。申請の必須項目ですので、事前にSECURITY ACTIONの手続きが必要です。

手順4:事業内容の確認

申請者の事業内容を確認する画面に移行します。表示されている業種の中から該当する項目すべてにチェックを入れます。自社の事業がどの業種に該当するか不明な場合は、先述したe-Statを参照してください。

手順5:財務情報の入力

次画面では申請者の財務情報を入力します。従業員数や資本金、売上高など、項目に従って入力していきます。

手順6:経営状況の確認

続いて経営状況に関する設問に回答していきます。基本的にはチェックボックスの該当箇所をチェックしていくだけです。但し、解答欄の一部にフリー入力が可能な箇所があります。採択の可能性を高めるため、フリー欄を活用してアピールすることが大切です。

手順7:必要書類の添付

事前に用意した必要書類を添付します。

手順8:申請類型を選択

申請する補助金の類型を選択します。IT導入補助金では通常枠(A類型、B類型)に加え、感染症対策としての非対面化ツールの導入に特化した低感染リスク型ビジネス枠(C類型、D類型)も選択可能です。導入するITツールに合わせて適切な類型を選択します。
尚、「JOB Scope」の利用申請においては、通常枠(A類型)の選択となります。
ここまでの入力が完了した後は、申請書の作成をIT事業者に引き継ぎます。

手順9:IT支援事業による入力、整合性の確認

IT支援事業者が導入するITツールの詳細(単価、数量など)を入力します。特に重要な項目が労働生産性の伸び率です。申請要件として、ツールの導入によって1年後に3%、3年後に9%の伸び率をクリアしなければなりません。
支援事業者と相談しながらその内容の整合性を確認することが大切です。売上や原価率、労働時間の推移など、実態に則して現実的かつ達成可能な数値になっているかを確認します。
支援事業者側での入力が完了した後、再び申請者が作成を引き継ぎ残りの項目を入力していきます。

手順10:申請要件を確認し、全てにチェック

申請要件の確認では全てのチェックボックスにチェックを入れま1つでもチェック漏れがあると申請はできません。

手順11:賃金に関する情報と4年分の賃金計画を入力

画面の指示に従い現在の賃金状況と、今後4年間の賃金計画を入力します。 
ここでの注意点は以下の2点です 
事業所内の最低賃金が地域別最低賃金+30円以上に設定されていること 
年平均成長率が毎年1.5%以上となる計画が組まれていること 
IT導入補助金はITツールの導入による生産性の向上と、それによる従業員の賃金上昇を目的とした補助金事業です。要件を満たす賃金計画が策定されていない場合は申請が通りません。

手順12:内容の最終確認・提出

最後に入力した内容が表示されます。全ての項目を確認し、問題がなければ提出します。支援事業者に差し戻して訂正依頼をすることも可能です。申請書の内容が採択の結果を左右します。採択者に対して有効性をアピールできているかという視点でも確認を行なってください。